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“株式会社クナイ”の事例

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交通網の混乱や育児に影響されない時間の有効活用

会社概要

営業部 マネージャー 緑川 佳江 様
本社所在地
〒101-0047 東京都千代田区内神田2丁目11番1号 島田ビル5階
従業員数
13名
事業内容
映像配信・情報配信技術、
業務系ソフトウェア開発、組込みソフトウェア開発、研究用端末・試作機開発
映像配信のための組み込みソフトの基盤

経営課題 交通網の混乱や育児に影響されない時間の有効活用

テレワークとフレックスタイム制導入で隙間時間を有効活用し、業務を効率化

電車遅延、子育てによる業務の遅滞を解消する方法を模索

当社は、2011年に創業した映像配信・情報配信のためのシステム構築と組み込みソフトの開発を主な事業としています。大手放送局の仕事を中心に、4K・8K配信の対応など、映像に関する様々なソフトウェアを開発し、ワンストップでサービスを提供しています。

当社は、通勤に片道1時間以上掛かる社員が多く、通勤ラッシュ時間帯の電車遅延が業務にも支障を来すことがありました。モバイル勤務、在宅勤務が禁止だった頃は、電車が止まれば動き出すのを待つしかなく、「時間を無駄にしている」状況にありました。また育児をしている社員は、保育園に預けている子供の急な発熱等で、業務を中断して迎えに行くこともあり、この場合、別の社員に引継ぎを依頼することになります。仕事を依頼された社員は快く応対していましたが、引継ぎをお願いする社員は心苦しさを感じていました。交通網の影響や家庭の事情に左右されず、業務効率を上げ、自己完結できる環境が必要だと感じ、テレワーク導入に至りました。

2014年にテレワークを導入 育児時間や隙間時間を有効活用

当社では、2014年から全社員一斉にテレワークを始めました。まず、全社員にノートパソコンを支給し、モバイル勤務や在宅勤務ができる体制を整備。さらにフレックスタイム制を導入し、より柔軟な働き方ができるようにしました。以来、電車が止まった場合には、動き出すのを待つのではなく、一度下車して近くのカフェなどでモバイル勤務が可能になり、業務効率は大幅に向上しました。また子供の送り迎えがある社員は、フレックスタイム制とテレワークにより、育児と仕事を両立しやすい環境となりました。外回りがある社員は、お客様との打ち合わせの合間に発生する隙間時間を資料作成等の業務に充てることで、効率化を図れました。また、特別な理由がなくてもテレワークを利用できる規定にしているため、個々で活用方法を工夫しています。それにより自主性と責任感が高まったように感じています。

申請の簡素化、クラウド導入で、セキュリティと作業効率を確保

テレワーク導入におけるセキュリティに関しては、全社員に支給したノートパソコンにウイルス対策ソフトをインストールし、利用する際にはパスワード認証してからログインするように設定しました。メール及びデータ管理にはクラウド管理システムを利用しています。外部からアクセスする際はIDとパスワード入力が必要ですので、セキュリティは確保されたと考えています。

テレワークを導入したことで業務上の申請手続きが増えないように心掛けました。テレワークによる業務開始は「メール報告のみ」とし、申請書等の提出は一切不要です。管理部では、出社した際に使用するICカードのログ管理を、テレワーク時のメール履歴と照合し、業務時間を合算して管理しています。

社員同士の助け合い精神を育む家族参加の交流イベントを開催

テレワーク導入後も仕事をすべて持ち帰ることはできないため、社員同士の助け合いが大事になります。そこで、気持ちよくワークシェアできるように年に一回「ファミリーデー」を設け、家族連れで会社を訪れる日を作りました。急に家庭の事情で業務を依頼する社員も、業務の引継ぎを相談された社員も、家族の顔を知っているだけで気持ちよく仕事を引き継ぐことができます。イベントを通じ、社員同士の助け合いもより円滑になったと思います。

テレワークによる自由な働き方が実現 災害時のトラブルも未然に防止

テレワークを導入して3年が経過し、メリットは多いと感じています。以前は海外とWeb会議を行う際も在社している必要がありましたが、現在は自宅から参加することが可能です。災害時や大雪や台風等の悪天候時に、在宅勤務できることは、交通網の影響による時間の無駄を解消できるだけではなく、怪我などのトラブルを未然に防ぐことにもつながります。私自身も産休を取得する予定ですが、テレワークを活用することで、他の社員に迷惑を掛けることなく、出産直前までフルタイムで働けます。テレワーク導入の効果は、業務の効率化のような目に見える部分だけでなく、社員の精神的な面でもプラスに作用していると考えています。

解決ポイント

経営課題
電車遅延等、交通網の影響により、業務に支障を来すことが多く発生していた
育児による業務中断が発生していた
導入概要
全社員にウイルス対策ソフトをインストールしたノートパソコンを支給
ノートパソコンのパスワード認証とクラウド管理システムを利用することでセキュリティを確保
複雑な申請手続きは設けず、メール報告のみで利用できる環境を構築
導入効果
電車遅延や育児の際はモバイル勤務を利用し、業務効率が向上
柔軟な働き方により、他の社員に迷惑を掛ける精神的負担を軽減

テレワーク体制図

導入の様子

自宅近くのカフェでモバイル勤務する緑川 佳江 様

テレワーク導入企業からのアドバイス

テレワークは育児支援だけでなく危機管理対策としても有効

テレワークは、育児・介護等の支援という側面だけでなく、危機管理対策としても有効です。例えば大雪や台風等の悪天候時は、交通網が麻痺することもありますが、在宅勤務やモバイル勤務が可能であれば、出社せずに業務を行うことができます。遠隔でお客様対応も可能になります。

社員の自主性と責任感が向上

テレワークを導入したことで、以前より社員の自主性と責任感は高まったように思います。当社では特別な理由なく、「仕事の続きは自宅で行う」ことも許可しています。自分の裁量で自由に時間を使えることは、精神面でもプラスに働いていると感じています。

クラウドとは
インターネット上にデータを保存する使い方、サービスのこと。
※ クラウド管理システム
クラウドで提供される業務管理サービスやチャットサービスなどの総称。